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SIBOを予防する食事「低FODMAP食」

小腸の中で、いちばん水素を発生させにくいものはなんでしょう。それは「米」です。

逆に小麦、豆が水素を発生させやすいのです。。。

では、小腸の中で過剰に増えたバクテリアの餌になりやすいものとはなんでしょう。

それは「糖質」です。なかでもガスを発生させやすいのが、発酵性の糖質です。

これを「FODMAP(フォドマップ)」と呼びます。

日本で現在普及している、発酵食品や水溶性食物繊維で腸内細菌を増やして大腸を整えましょうという腸内細菌健康法を実行することで、返っておなかの調子を崩してしまう人がいることがわかっています。

まさにこれが、SIBOや過敏性腸症候群の患者さんなのです。

おなかの不調がなく、便通に問題ない人が、発酵食品や水溶性食物繊維をとるのは良いことです。

しかし、SIBOや過敏性腸症候群の患者さんの腸内細菌は、このような一般的によいと言われている食事をすると、小腸の中が水浸しになって下痢をしたり、大量のガスに悩まされたり、便秘や腹痛がひどくなることがわかってきたのです。

腸内細菌と問題を起こす糖質は、大腸内で異常な発酵を起こします。

発酵に伴い、過剰なガス(水素)と過剰な短鎖脂肪酸が発生します。ビールやパンをつくると、発酵でたくさんガスが発生することをご存知でしょう。

それと同じことが大腸の中で起こるのです。

水素はほとんどの細菌が作りますが、大量の水素が生じると、消化管の動きに障害を与え、下痢や便秘を起こします。

お腹の調子が悪い人がやるべきことは、さまざまな糖質の中で、この問題の糖質を含んだ食事をできるだけ避けた食事、すなわち「低FODMAP食」を取り入れることなのです。

F(fementable):発酵性の以下の4つの糖質⏬

O(oligosaaccharides):「オリゴ糖」には、ガラクトオリゴ糖(GOS)とフルクタンがあります

ガラクトオリゴ糖(GOS)・・・レンズ豆、ひよこ豆などの豆類に含まれる

フルクタン・・小麦やタマネギ、ニンニクなどに含まれる。

D(disaccharides):二糖類には乳糖があります。

乳糖(ラクトース)・・高乳糖食(牛乳、ヨーグルト)に含まれる

M(monosaccharaides):単糖類にはフルクトースがあります

フルクトース・・果糖。果実、はちみつなどに含まれる

And

P(polypls):ポリオールにはソルビトールやキシリトールなど、「~オール」という名称の糖質ですポリオール(ソルビトール、キシリトール)・・マッシュルームやカリフラワーなどに含まれる

目次

具体的な食品

  • リンゴは避ける、お腹の味方はバナナ

リンゴは果物の中では代表的な高FODMAP食です。

リンゴにはフルクトースとポリオールが含まれています。

果物の中で安全なのがバナナ

腸を傷つける「4つの敵=FODMAP」が含まれていないないです。腸尾が弱い人が試験前や、重要な商談などの前に食べるにはうってつけの果物といえます。

  • モモは避ける、ブドウは安全

白桃にはフルクタンとポリオールが多く含まれています。ブドウは過剰に含まれていません。

  • スイカは避ける、イチゴは安全 
  • スイカにはフルクタン、フルクトース、ポリオールが含まれています。夏場は特に気を付けましょう。
  • パンは悪化させる、米は安心 
  • パンにはフルクタンが多く含まれており、お腹の不調に悩んでいる人の症状を悪化させるので控えるべきです、小麦を含むラーメン、パスタ、ピザ、お好み焼き、たこ焼きなども控えた方がいい食品です、ただし、グルテンフリーのパンや米粉パンや米粉パスタ、グルテンフリーの麺やパンなどはおのずとフルクタンが排除されますので食べることができます。

牛肉、鶏肉、豚肉、羊肉などの肉、卵、魚、むきエビ、サーモン、ツナ缶などもOK!低FODMAP食なので食べても問題ありません。ただし、ソーセージには、フルクタンがやや多めです。1食に1個までにとどめましょう。

  • うどんは避ける、そばは安全
  • うどんやラーメン、パスタ、そうめんなどは小麦がたくさんふくまれておりフルクタンが豊富です。それに対しそばは低FODMAP食、ただしつなぎとして小麦を使っているものは避けるべきです。十割そばを選びましょう。
  • アスパラガスは避けたほうがいい、キャベツは大丈夫

他にFODMAPの野菜としては、カリフラワー、セロリ、トウモロコシ、にんにく、ニラ、ネギ、さやえんどう、マッシュルーム、しいたけ、さつまいも、タマネギ。

キャベツ以外に低FODMAP食:味海苔、タケノコ、もやし、ピーマン、ブロッコリー(ブロッコリーの茎にはフクルトースが過剰に含まれますので、ブロッコリーの頭を食べるのがおすすめ)、とうがらし、ニンジン、ちり、キュウリ、ケール、レタス、オクラ、バースニップ、じゃがいも、ラディッシュ、トマト、ズッキーニ、かぼちゃ、ほうれんそうです

  • ラム酒はさけたほうがいい、ウイスキーは安全

ただし、飲みすぎには注意。アルコールののみすぎは腸の動きを過敏にし、お腹の不快な症状を出すもとになるからです。

アルコールで大丈夫なものは、他にビール、ウォッカ、ジン、ワイン、シャンパンを含むスパークリングワイン、日本酒。

トマトケチャップは避けるべき、マヨネーズはOK

他に調味料高FODMAPは、はちみつ、マーマレード、ブルーベリージャム、ジャム系にはフルクトースが多い。甘いコーンシロップが天下されていることが多いので注意。パスタソース(クリームパスタソースはラクトースやフルクタン、トマトベースはニンニクやたまねぎが含まれているものに注意)パスタソースはクラシックなトマトのみのものかオリーブオイルとチリ、バジルがおすすめ。

バルサミコ酢はフルクトースが多いので、テーブルスプーン一杯までに。

わさびも高FODMAP、ただしわさびパウダーは問題なし。

低FODMAP食は、マヨネーズ、マスタード、ピーナッツバター、ミントソース、通常のトマトソース、チリパウダー、カレー粉(カレーやシチューのルーには小麦が含まれるためNG)、ターメリック、シナモンです。

醤油は大豆が含まれますが、製造過程で低FODMAPとなりますので問題ありません。

  • カシューナッツは避けるべき、ピーナッツは安全
  • アーモンドもオリゴ糖が含まれています。ピスタチオやヘーゼルナッツも注意。栗やマカダミアナッツ、かぼちゃの種、ひまわりの種、くるみは低FODMAP

納豆は避けるべき、豆腐は問題なし。 納豆やキムチのような発酵食品は大腸の中でも発酵をすすめてしまうので、お腹の調子が悪くない人には良いのですが、調子が悪い人にとっては避けるべきです。 同じ大豆からできている豆腐ですが、製造過程で低FODMAPとなります。絹ごし豆腐はオリゴ糖が豊富ですので避けた方がいいです、豆乳は低乳糖であるため、乳糖不耐症だけならば飲用しても大丈夫です。大豆からの豆乳は控えるべきで、大豆抽出物から作られたものを選ぶことが重要です。あずきやあずき製品も避けるべきです。

  • フルーツジュース

避けた方がいいもの:梨、チェリー、グレープフルーツ、ライチ、ネクタリン、プラム、マンゴー

安全:クランベリー、バナナ、ブルーベリー、みかん、ぶどう、キウイ、レモン、ライム、メロン、オレンジ、パイナップル、ラズベリー、スターフルーツ、イチゴ

注意すべきはフルクトースが多く含まれたコーンシロップが添加されていないかどうかです。また濃縮されることでフルクトースが過剰になります。できるだけフルーツジュースは避けたほうが無難ですが、どうしても選ぶときはレモンジュース、ライムジュースが安全。水に、安全な低FODMAPのフルーツの加重を垂らして飲むのが一番安全。

緑茶と水はいくら飲んでもかまいません、コーヒーは腸への刺激も考慮し一日1杯までにしましょう。

  • チーズ

高FODチーズ:クリームチーズはラクトース多め、他カッテージチーズ、リコッタチーズ、 ハルーミチーズ、ホエイチーズ、プロセルチーズ、ブルーチーズ

低FODチーズ:チェダー、カマンベール、モッツアレラチーズ、ゴルゴンゾーラチーズ、パルメザンチーズ、バターチーズ、ブリーチーズ、スイスチーズ、シェーブルーチーズ(ヤギのチーズ)

✨乳製品で一般的に腸に良いと言われるヨーグルトですが、実は日本人の75%は乳糖不耐症であり、うまく乳糖を分解できません。

乳糖は小腸で吸収しづらい糖質であるFODMAPの代表!

SIBOや過敏性腸症候群の人が食べると、小腸に大量の水が引き込まれ下痢や腹痛、便秘の原因になりえます。「ヨーグルト=善玉菌」と思っている人が多いのですが、本当は「ヨーグルト=善玉菌+乳糖」なのです。善玉菌を腸に届けるのはいいこと、ただ、乳製品で善玉菌を腸に届けようとするとお腹の調子を崩しやすいSIBOや過敏性腸症候群の人は、善玉菌を「乳糖を含まない錠剤」の形で腸に届けるのが安全なんです。それがプロバイオティクスですね。

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